最近、痴漢を疑われた男が線路に入って逃亡する事件が首都圏で多発していますね。
電車が止まったり、中には電車に轢かれて死亡してしまったケースもあります。
ネットでは「痴漢を疑われたら逃げろ」みたいな意見があり(実際調べたら、知恵袋的なのに確かにあった)、本当に痴漢した人も冤罪だった人も逃げてしまうそうですが、線路に入った時点で犯罪です。
正しくは
「当番弁護士を呼ぶ」です。
さてさて、今回も
痴漢の裁判でした。被告は20代後半の会社員。朝の7時の通勤ラッシュの時間帯、X駅で女子高生のお尻を触ったとして現行犯逮捕されました。
しかし、
被告は容疑を否認!
まさか、
冤罪なのか?
だが、この被告の無罪への道はちょっと遠そうです。
理由① 捕まったのは今回が初めてじゃない!
なんとこの男、過去3回痴漢で捕まっているのです。
1回目は執行猶予が付き、2回めは50万円の罰金、3回目は禁固10か月に処され、現在も保護観察中なのです。
前科があるから疑う、というのは無能な刑事の常套句ですが、性犯罪が再犯率が高いこともまた事実。保護観察中ということもあり、今度有罪が確定すれば1年以上の服役は免れないでしょう。被告には「何が何でも有罪を避けたい」理由があるのです。
理由② なぜX駅にいたのか。
事件の前日を病欠していた被告は、翌日、本来なら休日であるにもかかわらず、「仕事に行く」と言って、いつもより2時間も早く家を出たそうです。そして、X駅で痴漢でで捕まった。
被告の自宅から職場は、南へ約3kmのところにあります。
一方、
X駅は被告の自宅から西へ50kmのところ。
そう、
X駅は被告の通勤経路から大きく外れているのです。そもそも、X駅は本来被告が乗るはずだった路線とは、そもそも違う鉄道会社。
仮にX駅に用事があったとして、往復で40分の寄り道になります。
早朝7時から、わざわざ早起きして40分かけてまでしなければいけない用事とは、一体なんだったのでしょうか。仕事終わりではダメだったのでしょうか。
理由③ 目撃者の存在
最後に被告にとって不利となるのが
目撃者の存在です。
しかも、ただの目撃者じゃない。
なんと、
警察官!
偶然警察官に痴漢を見られてしまったというのはできすぎですが、
朝のラッシュ時を警戒していた鉄道捜査官だったと考えれば十分にあり得る話です。
被告が無罪を勝ち取るためには、わざわざX駅に立ち寄った正当な理由を立証し、警察官による目撃証言をひっくり返さなければいけないのです。