今年はゲス不倫のニュースが世間を騒がしていますな。
ミュージシャン、国会議員、裸芸人などなど……。
特にミュージシャンは国会議員のように、希望を語ることで商売が成り立つ人とかは、不倫をしてしまうと言葉が薄っぺらくなってしまいますな。
さてさて、相変わらず裁判傍聴のお仕事が続いているのですが、なんと、今月に入ってもう3回も不倫にまつわる裁判を傍聴しています。
別に不倫の裁判を選んでるわけじゃないんですけどねぇ。むしろ、中に入って話聞くまで、不倫の裁判かどうかなんてわかんないんですから(「慰謝料請求事件」と書いてあれば、ほぼ不倫の裁判だけど)
しかし、半月で3本て、なに? 不倫、流行ってるの? 文化なの?
互いの子供までいるのにダブル不倫とか、妻子がいるのを隠して10年以上付き合うとか、右も左もゲスいやつでうんざりすることばっかりだ!!(仮面ライダードライブ風)
いやいや、私には関係ない。私は不倫なんかしない。そう思ったそこのあなた……、
あなたのお付き合いしている相手は実は、既婚者なのかもしれない……(実際にそういう裁判を見てきました)。
そうでなくても、本当にごく普通の人が、不倫に手を染めてしまうのですよ。昼ドラの中の話ではないのです。
そう、あなたのパートナーも不倫しているかもしれない……。
そして、次に不倫騒動で文春をにぎわすのは、このブログを読んでいるあなたたちです!!かもしれない……。
そうなる前に、不倫裁判を見てわかった、不倫がばれたその後について書いていきたいと思います。
そもそも、不倫裁判とは何ぞや。
大前提として、不倫は罪だけど、罪ではないのです。
なに、言ってる意味がわかない? 僕もよくわかんない。
つまり、不倫はいけないことだけど、法律上は罪ではないので、本来裁判で裁くことはできないのです。
ゲスだけど犯罪じゃないの。当たり前だけどね!
だから、不倫そのものを刑事裁判で裁くではなく、不倫されたことによって生まれた心の傷を癒すための慰謝料や、不倫されたことがショックで精神科をはじめとした病院に通院したということで損害賠償を請求する民事裁判が行われるのです。
そう、不倫は裁判に発展するのです!
裁判に発展するとどうなるか。
裁判は誰でも傍聴できます。見ず知らずの人にまで、「あいつが不倫したゲス野郎か」なんてことが知られてしまうのです。
中には僕のようなゲス裁判ライターや、法学部の学生など、メモを取る気満々で座ってる傍聴人もいます。
そして、なにが恐ろしいかって、不倫ってプラトニックの場合がほとんどないんですよ。
今のところ4件不倫裁判を見ていますが、すべて肉体関係に発展してるんです。
なんでそんなこと知ってるかというと、裁判の場で堂々と言われてしまっているからなんです。
原告の弁護人「あなたは○○さんに家庭があると知りながら、平成××年の11月に肉体関係を持ったということで間違いないですか?」
被告(ゲス)「間違いないです」
傍聴人(ボク)「ほうほう肉体関係ねぇ。やることはすませてしまったわけですね。ほうほう」
不倫をすると裁判で傍聴人にこんなことまで知れ渡るという辱めを受けるわけです。特に、女性だったら耐えられないのでは?
もちろん、メモにはしっかり「肉体関係」と書いておきます。面白いから。
しかも、この発言、裁判の調書として、公的な証拠として、文章に残るんです。法廷には書記官がいて、しゃべった内容はすべて録音され(法廷で録音していいのは書記官だけ。傍聴人は録音しちゃだめよ)、調書となって双方の弁護人のもとへ届けられるのです。
これがなんと5年間も公的文書として保存されるとか。
5年間も「肉体関係」とか「性的関係」になったって公的文書に書いてあるんですよ。こんな辱めはないぜ。
辱めついでに、「肉体関係」に関することで、もし裁判官に納得のいく説明ができないと、何度も突っ込まれます。もちろん、それも公的文書として5年間残ります。
さてさて、裁判を見ている限り、どうやら不倫しているゲス側は、不倫がいつかばれるとは思っていなかった感じがします。
ベ○キーがしらばっくれたように、決定的な証拠が出るまで、不倫を認めようとはしないみたいです。
そして、驚くことに、子供がいるにもかかわらず不倫しているゲスが男女ともに多いです。「子はかすがい」って言葉はいったいなんだったのでしょうか。
パートナーが不倫していることを知った人は、不倫相手のゲスに連絡を取ろうとします。まず電話ですね。それもすごい剣幕で。人によってはもはや脅迫と感じるゲスもいるそうです。不倫をしといてなにが脅迫だ、って気もしますが。
そして、次にゲスに実際に会おうとします。ゲスの住所がわかっていれば自宅に行こうとします。職場がわかっていれば職場に行こうとします。
そうなると、不倫が両親や職場の人間に発覚するのも、時間の問題だったりします。なるべく誠実に対応しましょう。
さて、実際にゲスを前にして、「二度と妻(もしくは夫)に会うな!」とか「慰謝料よこせ!」とかいろいろ言うと思いますが、話がこじれれば裁判です。
裁判の場で原告、つまり不倫された側や、相手に家庭があると知らずに騙されて付き合っていた側は、必ず泣きます。不倫は犯罪じゃないが罪だというのがよくわかる光景です。
一方、不倫した側のゲス、それも男は、どういうわけが皆スーツを着てきます。裁判に当たってスーツを着る必要などなく、ほかの裁判では仕事場の作業着で証言台に立った人とかもいるのに、不倫したゲス野郎は大体びしっとしたスーツです。反省アピールでしょうか。それとも、不倫の事実そのものはひっくりかえせない以上、少しでも自分に有利な判決にするために、不倫はしたけれど実は誠実な人なんですよアピールでしょうか。
でも、どんなにびしっとスーツで決めても、肉体関係の話が出れば傍聴人から「ほうほう、スーツを着こなしていても、下半身はファンキーモンキーだったわけですな。げへへ」と思われてしまうわけです。
しかもゲスいことに、不倫が発覚して修羅場になった後も付き合ったり、肉体関係を持っちゃったり。ほんといい加減にしてください。
まさに、ゲスの極み!(決まった)
とまあ、不倫が発覚した後の、法廷での辱め等を中心に書きました。今現在、不倫という禁断の果実をかじってひと時の夢を見ている人たちは、この記事を読んで青ざめて現実を直視してくれたらな、と思います。