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自由堂ノックの「生きるは恥だが死に切れず」

死にたがりの楽天家・自由堂ノックがが裁判傍聴やADHD、仮面ライダー、刀使ノ巫女などをテーマに書きます。

サドルは凶器

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サドルは凶器

最近、煽り運転などによる、交通関係のトラブルの報道が相次ぐ。

交通事故に巻き込まれて、道路上で思わずカッとなってしまうこともあるかもしれない。

許されないことだが、かっとなった勢いで、相手を殴ってしまうこともあるかもしれない。

絶対に許されないことだが、その場にあったものを手に取って殴ってしまうこともあるかもしれない。

百歩譲って、自分がそういう状況になってしまったとして、あなたは自転車のサドルを引っこ抜いて、人を殴る可能性はありますか?


今回の事件は、AさんがBさんを殴って、出血するほどのけがをさせてしまったというものだった。

事の発端は、自転車同士の交通事故だった。

BさんがAさんにぶつかってしまったのだ。

ややこしいのだが、暴行事件ではAさんが加害者だが、交通事故ではBさんが加害者なのだ。

Bさんは交通事故を起こしてしまったということで、その場で警察に通報した。

ところが、かっとなってしまったAさんが、Bさんが電話している間に暴力を振るい、Bさんは出血するほどの大けがを負ってしまった。

解せない事件だ。

交通事故に関しては、Bさんが悪い。それは検察側もはっきりと認めている。

自転車でぶつけられて、怒るのもわからなくはない。

だからと言って、Bさんは警察に通報している真っ最中だったのだ。

これからここに警察官が来るとわかっているのに、どうしてわざわざ事件を起こす? 何もしなければAさんは「交通事故の被害者」で済んだのに。

そして、この際、Aさんが使った凶器こそが、自転車のサドルだったのである。

……なぜ、自転車のサドル?

サドルってそんな簡単に引っこ抜けるものだったっけ?

試しに、自分の自転車のサドルを引っこ抜いて見ようと思ったのだが、

どうやったらサドルが引っこ抜けるのかわからない。

力任せに引っ張ってみても、サドルどころか後輪が一緒に持ち上がる。

サドルは、そんな簡単に引っこ抜けない。

よしんばAさんのサドルがきちんと固定されていない状態だったとして、

その自転車は乗り心地がよいのか?

よしんばサドルが引っこ抜けるとして、そのまま自転車に乗っても気にならないとして、

カッとなった時に、サドルを引っこ抜いて殴ろうだなんて、思うだろうか。
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プロフィール

HN:
自由堂ノック
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1989/03/01
職業:
ライター、商業ラッパー
趣味:
旅、ラップ、特撮
自己紹介:
地球一周した人見知り。フリーライター、地下小説家、商業ラッパー、「さいたま野仏ミュージアム」館長。焼肉記事や特撮記事書いたり、小説『あしたてんきになぁれ』を書いてネット公開したり、野仏の研究したり、川の写真撮ったり、仮面ライダーと戦隊を見たり、TRPGをやったり、そんな毎日。

P R